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社長日記

vol62 問いを立てる

「なんで信号は三色なの?」
3歳の僕が、おじいちゃんに聞いたらしい。
本人は、まったく覚えていない。
最近、おばあちゃんが教えてくれた。
「ひろちゃんは、おじいちゃんになんでも聞いていた」

今も、あまり変わっていない。
気になったら、聞く。調べる。
知的好奇心。

そんな昔から、自然と問いを立てていた僕に。
問いを立てることを、技術として教えてくれたのが吉田将英さんだ。

元電通のコンセプター。
『アンテナ力』『コンセプト・センス』の著者で、認定エスノグラファ(現場で人を観察する専門家)。
今年独立して、株式会社トオクを立ち上げた。
新刊『コンセプト・ワークス』が今月出たばかり。
何を見て、何を考えているかは、吉田さんのnoteに書いてある。

社会人2年目のとある土曜日。
同期何人かと吉田さんで、東京駅に集まった。
フィールドワーク、という名のプライベートの集まり。
やることは、2時間、駅を観察する。それだけ。

吉田さんは、歩きながらずっと問いを立てていた。
「導線はどうなっている?」
「ここを通っている人は、どんな属性?」
問いを立てて、それをもとに観察して、メモにとる。
メモの量は、僕たちの倍以上あった。

僕たちはというと。
なんとなく観察して、気づきがあれば書く。
これが、僕たちだった。

同じ駅を、同じ時間、歩いている。
見えているものが、違った。

理由は単純で。
なんとなく見ていると、気づいたものしか残らない。
気づかなかったものは、なかったことになる。
問いを先に立てると、視点が定まる。
気づきを待たなくていい。
だから、メモが倍になる。

当時の日記には、一行だけ残っている。
「フィールドワークは本当に学びが多い。微視と巨視。」
2019年7月21日。
微視と巨視は、吉田さんに教わった言葉。
目の前の人の観察から、屋上緑化プロジェクトの話まで。
ミクロとマクロを、一日中、行ったり来たりしていた。

起点になるのは、問い。
そこから示唆が出て、アイデアになって、ビジネスにつながる。

好奇心は、幼少期から持っていた。
問いを立てる技術は、東京駅で覚えた。

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