vol45 メロンパンアイス-組織編-
昼時。
店に戻ったら、行列ができていた。
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10年前の学祭。
ゼミ15名のうち、僕が推したメロンパンアイスに手を挙げたのは3人だった。
誰も、売れると思っていなかった。
(ここまでの話 → vol43 マーケ編/vol44 営業編)
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店頭では、シフトに入っていないはずのメンバーが、忙しそうにメロンパンアイスを作っていた。
それを見て、泣きそうになった。
泣いていたかもしれない。
あとは、売って、売って、売れまくった。
2日目の午前にはメロンパンが足りなくなって、買い出しに走った。
結果は、目標金額の3倍。
2日目が終わるころ、僕の声は出なくなっていた。
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その日の夜、僕はこう書いている。
11/19(土)
正直売れるか不安やったし、行ったら装飾も全然足りないしアドリブでなんとかやった。
色々あったが、意外と売れた。
うちらの代はそんなに仲良くなかったけど、今日で変わった。同じ目標に向かって一体感が生まれたと思う。
明日売り切って1番取ろう!!
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「今日で変わった」と書いている。
空気は、話し合いでは変わらない。
飲み会でも、合宿でも、朝礼でもない。
1回勝つと、変わる。
学祭の模擬店の売上だ。金額としては、たいしたものじゃない。
けど、あの2日でゼミの空気は変わった。
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4年になって、僕はゼミ長になった。
3年のときは、どうやって人に押し付けるかばかり考えていた。
それが、ビール工場の見学を企画したり、月に1回の飲み会を開いたりしていた。
リーダーとは、いちばん優秀な人のことじゃない。
チームの空気を変える結果を、泥臭く最初に持ってくる人だ。
会計の勉強は、最後までできるようにならなかった。